いじめについて、逃げろと言う前に


いじめなんてほっとけばいいと思う(現管理体制を維持するということではなく、そういうの全てすっぱり止めて市場原理に任せてしまえという意味)のだが、一点だけ。


いじめに遭ったら逃げろとかもっと簡単に逃げられる仕組みを作れとかいう言説を目にする。


逃げちゃダメだ、我慢が大切だ、みたいな道徳は捨てましょうと。


それはそれでいいと思う。が、そんな制度だけを作ったところで、実際のところ逃げたら逃げたでその子は後から何か言われるでしょ絶対。あいつは逃げたみたいなレッテル貼られるでしょ。いくら逃げやすくしてあげたって、いやむしろ逃げやすくすればするほど、安易に逃げるのはダメって評価になるでしょ。


口では、我慢しなくていい、逃げてイインダヨー的なことを言ってても、結局は我慢していじめを克服した人間の方に高評価を与えちゃうんじゃないの、今のままだと。だっていじめ対応以外では明らかにそういう風に教育してるでしょ。努力するのが、頑張るのが偉いんだって感じでしょ。


そうじゃなくて、いじめられるままでいるよりいっそ逃げた方がいいって判断ができたことは、要するにコスト意識が高いってことなんだからそっちをより高く評価するようにしないと。言い換えると、いかに少ない労力で金儲けができるか、というのを考える人間が偉いんだって価値観の方を、もっと浸透させよう。

じゃないとうまく行かないと思うよ。