「日本語以外お断り」は通用するのか

「英語以外お断り」の店

2011年、アメリカのノースカロライナ州で、「英語以外お断り」を掲げたレストランが話題になった。

'No speak English. No service' sign leads to Reedy Creek Diner restaurant's sales TRIPLING | Daily Mail Online

'No English, No Service' Diner Shuts Its Doors

店主によると、ヒスパニック系のグループに、店でスペイン語が使えないことを非難された(店員は誰もスペイン語を話せなかった)ため、「No English Speak, No Service」のサインを、スペイン語のほか、フランス語、ロシア語、アイルランド語、ドイツ語で掲示した。

これが大論争を巻き起こした。

当初は賛意を示す人々もおり、英語を話せない人は英語話者を伴って来店するといったポジティブな反応もあった一方、窓からレンガを投げ入れられたり、脅迫電話もあったそうだ。

差別的だと抗議する人々の影響か、やがてサインは取り外され、しばらくして店は閉店になった(店主によると、家族の健康問題が理由)。


アメリカのレストランではしばしば、

“We reserve the right to refuse service to anyone.”(私たちは誰に対してもサービスを拒否する権利を持ちます。)

というサインが掲げられている。

文字通りに捉えれば当たり前の主張なのだが、アメリカではかつて「黒人お断り」の店が当たり前だったこともあり、差別に結びつけられやすい。

丁寧に伝えるとどう返されるかのシミュレーション

toianna.hatenablog.com

Sorry we only speak Japanese.
No English speaker available in this restaurant.

OK, No problem. Just bring food and drinks we order. You don't need to speak English. OK?

We appreicate*1 if you could enjoy ordering experience in Japanese, as our staffs*2 do not speak English.

Yeah, maybe next time.


揚げ足を取るつもりはないのだけど、日本語以外の言語を無理矢理使ってトラブルを起こすような客に対して、「英語で丁寧に伝える」は解決策になるのだろうか?

通じないなら仕方ない

そもそも日本人には、外国人の「こいつなんで英語わからないんだ?」と言う視線を、真面目に受け取りすぎな人が多いと思う。

たとえばアメリカのレストランで、英語での注文が通じなかったとする。店員はすっごい無礼な感じで「ハア?」みたいな態度を取る。丁寧な接客に慣れている日本人は、それで「こっちが悪いことをした」みたいに思ってしまいがちである。

でも、その店員は別に怒ってるわけじゃない。日本人を差別しているわけでもない。通じなかったってことをジェスチャー交えて教えてくれてるだけ。少なくとも、そう考えた方が良い。*3

翻って、日本にある店も、妙にへりくだる必要はない。「差別的だ」と抗議されるのも損だけど。

*1:原文ママ。スペルミス。

*2:原文ママ。英語をできない人が書いたっぽい感じが出てる。

*3:もちろん中には、「世界には英語を話せない人々が存在すること」を理解できてないとしか思えない人もいるが。