福祉の民営化

でも。じゃあ、隣にいる人の福祉のために、みんなちょこっと我慢してくれませんか?ってことになると、途端に福祉だ、わー、みたいな勢いがしゅんしゅんしゅんって小さくなるとこってあるなあと思うんですよね。

S嬢 はてな - 福祉と負担

要するに、「他人の子供に貴方のリソースを裂く覚悟はありますか?」ということなんだけどね。

想像力はベッドルームと路上から - 『女性が「中絶」を選ぶのは「シングルマザー」に対する手当てが足りないから』


「日本人が福祉目的で払ってもいいと思うお金の総額」を全て集めてうまく配布するには、どうするのが一番いいだろうか。今のところは国やら地方自治体やらが税金として徴収し、(何やかやと中抜きをした後に、)受け手に配分することになっているようだ。


もっとも、納めた税金以上に払いたいのなら慈善団体や福祉施設に直接寄付をすることもできる。が、そもそも納めた税金のうちどの程度がどんな用途にどう使われているのか、我々には詳細に知る術が無い。結果、まあ決められた税金は納めてるんだから納めた税金の範囲内でうまくやってくれよ、というのが一般人の感覚となってしまうのではないだろうか。


さてここで、逆に「福祉に使われる税金は納めなくて結構です。その代わりあなたが寄付したい施設や団体に、寄付したいだけしてください」となったらどうだろう。果たしてうまくいくだろうか。


仕組みとしては、非効率な組織運営、柔軟性にかける制度、その他諸々の「行政に対する不満」を聞いていると、国なんぞがやるよりもよっぽどうまくいく気がしてならない。

ただし「日本人が福祉目的で払ってもいいと思うお金の総額」を全て集めても十分な福祉を実現するには足りない、という意見もあるだろう。この意見が正しくてかつ十分な福祉を実現する必要があるのだとすれば、これはもう強制的に徴収するしかない。


ただ、税金を納めなくなれば、その分国民の福祉に対する意識が向上するという効果はあるのではないかと思う。